アイドルグループ・ももいろクローバーZが17日、東京・国立代々木第一体育館で15周年記念ライブ『代々木無限大記念日 ももいろクローバーZ 15th Anniversary』を開催。メジャーデビュー曲「行くぜっ!怪盗少女」から新曲「ヒカリミチ」まで、グループの歴史を凝縮させたような全23曲をアツくパフォーマンスし、ファンとともに記念すべき1日を祝った。
ライブはロッカールームから舞台へと向かう百田夏菜子、佐々木彩夏、玉井詩織、高城れにを映し出すスペシャルムービーで幕を開けた。映像内では恒例の“出欠確認”も行われ、会場の熱気は急上昇。4人はセンターステージに登場すると、約2分間にわたって仁王立ちのまま力強いまなざしをファンに向け続ける。その威風堂々たる姿にさらなる大歓声が沸き起こった。
無言のうちにメンバーの存在感を知らしめる演出から、「行くぜっ!怪盗少女-ZZ ver.-」へとなだれ込み、高速2ビートの「ダンシングタンク▼」(※▼はハートマーク)やファンクナンバー「ピンキージョーンズ-ZZ ver.-」などを披露。4人の息の合ったパフォーマンス、生バンドのゴージャスなサウンド、そして会場中に響くファンのコールや歓声が一体となり、15年の歩みの中で生み出された代表曲たちが次々に披露されていった。
「Z伝説~ファンファーレは止まらない~」まで駆け抜けると、百田は「みなさんのおかげで本日、結成15周年を迎えることができました」と感謝。さらに、会場を埋め尽くすファンと10年間ライブを支え続けるバンドに目を向けながら「仲間が増えた。頼もしいね」と笑い、「仲間のことを歌った曲」として「吼えろ」を届けた。
■グループの懐の広さを示す楽曲群とパフォーマンス
その後、疾走感のあるバンドアンサンブルに合わせて頭を振り乱す「stay gold」、ファンとの見事なかけ合いも見せた「労働賛歌」、多幸感のあるサウンド像が印象的な「笑一笑~シャオイーシャオ!~」などを続け、楽曲の振り幅もアピール。さらに中盤では、グループの歴史を振り返る幕間映像も映し出された。
「ゴリラパンチ」ではトロッコに乗り込んでファンとの距離を縮め、再びセンターステージへと移動した4人。高城は「かなり飛ばしたセットリスト。初期の曲も多かったですが…みんなの熱気がすごくて。15年でこんなに曲がパワーアップするんだね」と感動を伝え、「会場の周りでコールの練習をしてくれているんでしょ?その成果を出せていますか?」とうれしそうに語りかける。玉井は「きのう、コールの声が外で聴こえていたんだって」と報告し、「きょうも負けないようにたくさん叫んでいきましょう」と呼びかけた。
ライブ終盤、佐々木は「いろいろな方や企業さんと、“ノールール”にコラボできたら」と期待を口にしながら、さまざまなコラボ企画を実現する新プロジェクト『NO RULE PARTNERSHIP』の始動を告知。ほかにも、この記念ライブの映像化決定や今後のライブ予定なども発表し、ファンを沸かせた。
そして「ラストスパートです」と宣言し、「ツヨクツヨク」のタオル回しで一体感を高めた後、ミドルナンバー「クローバーとダイヤモンド」をしっかりと聴かせ、「スターダストセレナーデ」ではファンと合唱。「走れ!-ZZ ver.-」のラストでは、4人もファンと同じくサイリウムを手にして美しい景色をともに作り出し、本編を締めくくった。
■涙と笑顔で伝えるファンへの思い
アンコールでは、はじめに15周年記念ソング第2弾となる新曲「ヒカリミチ」を披露し、百田は「モノノフ(※ファンの総称)さんたちへの思いを自分たちの言葉で伝えたかった」といい、メンバー全員が作詞に参加したことを報告した。続けて記念ソング第1弾の「いちごいちえ」を届けた際、高城の目には大粒の涙が。言葉以上の思いがあふれた瞬間だった。
そして「あの空へ向かって」をパフォーマンスした後、メンバーはそれぞれに感謝の言葉を紡いだ。
高城は涙を拭いながら、「きょうは朝から15年前のことを思い出していました」と切り出し、「なにも知らなかった私たちが、今こうやって少しずつたくさんの人と出会う中で、15年間続けてこられたんだなって、改めてすっごく幸せだなって思いました」と15年で経たさまざまな変化に触れながら、「モノノフさんのことが大好きなことだけは変わらない」と力を込める。そして「モノノフさんの存在って本当に宝物で、唯一無二の存在で、いなきゃダメな人。だからこそこれからもたくさん一緒にいたい」と思いをストレートに伝えた。
佐々木は笑顔で「ありがとうって言ってもらえることがうれしい。こんなに大勢の方から『ありがとう』って叫んでもらえれることなんてないじゃないですか」と喜びを語る最中、思いがこみ上げた。言葉をつまらせながら「私たちのことを自分のことのように喜んでくれる。そんなみなさんのことは誰にも渡したくない。私たちでいいならここにいるから、これからも楽しい時間をともにしていけたらいいなって思います」と呼びかけた。
玉井は黄色のサイリウムで染まった会場を見渡しながら、「こんな人生があるなんて想像していませんでした」としみじみ。「ただ出会うだけじゃなくて、私たちのことを好きになってくれて、ライブに来てくれて…これ以上ない幸せを感じています」と伝え、目をうるませながら「『ありがとう』以上の言葉が見つからない。でも、自信を持って言います。本当にももクロでよかった。出会ってくれてありがとうございます」と胸を張った。
百田は「本当に幸せです。こんなふうに15年間ステージに立てると正直思っていなかったし、想像すらもしていませんでした。ライブ中に『今見ている景色は夢なんじゃないか』って何度も思ったくらい、幸せな空間です」と吐露。時折涙をこらえながら、「よく『いつまでアイドルを続けるんですか?』って聞かれるんですけど、アイドルっていろいろな形があると思っていて。誰かを笑顔にしたり、心を動かしたり…」と持論を語り、「アイドルは私にとって人生の目標です。ステージを降りたとしても、そういう存在でいたい」と宣言した。続けて「こうやってステージに立ち続けてこられたのは、みんなが私たちをアイドルにしてくれたから。これからも“みんなにとってのアイドル”でいられるようにがんばります」と誓った。
そして、最後に4人全員で声を合わせて「ありがとうございました!」と感謝し、会場全員での「ももいろクローバー…Z!」で特別な一夜の幕を下ろした。
■『代々木無限大記念日 ももいろクローバーZ 15th Anniversary』DAY2セットリスト
01. 行くぜっ!怪盗少女-ZZ ver.-
02. ダンシングタンク▼(※▼=ハート)
03. ピンキージョーンズ-ZZ ver.-
04. サラバ、愛しき悲しみたちよ
05. Z伝説~ファンファーレは止まらない~
06. 吼えろ
07. stay gold
08. 労働賛歌
09. Z女戦争
10. 笑一笑~シャオイーシャオ!~
11. Nightmare Before Catharsis
12. CONTRADICTION
13. ゴリラパンチ
14. MYSTERION
15. BIONIC CHERRY
16. コノウタ
17. ツヨクツヨク
18. クローバーとダイヤモンド
19. スターダストセレナーデ
20. 走れ!-ZZ ver.-
【アンコール】
EN1. ヒカリミチ
EN2. いちごいちえ
EN3. あの空に向かって